SHIGANAKUNAI

しがなくないデザイナーを目指す備忘録

ウェブ制作会社に依頼する理由

この記事は、いま勤めている制作会社のスタッフブログに書いた内容でした。
1年ほど前に書いた文章なんですが、我ながら気に入っている記事でもあります。

1年前と現在では仕事の目標や目的が変わっています。
そんな中で自分の考え方はどうなっているのかが気になり、加筆修正して転用してみました。自分で書いたものだから転用ってのもおかしな話なんですけどね。

ウェブデザイナーになったころ

この仕事を始めたのは2008年、今年で5年目になります。
ウェブ制作というほどではありませんが、ホームページ作りを始めたのは中学生の頃だったので10年以上前からこんなことをしています。
なので趣味で続けていたホームページ作りの仕事に就けたときはうれしかったです。

今の会社に勤めて間もないころ、親父に
「最近は誰でも簡単にホームページ作れるようになったんに、お前ん仕事は需要あるんか?」
と聞かれました。
最近は簡単に作れるソフトやサービスが溢れているし、本を買ったりネットで調べたるとたくさんの情報を得られます。企業内でも探せば知識を持った人はいるかもしれません。確かに、個人で制作する敷居は僕が覚えた頃より確実に低くなっていると思います。
それでも安くないお金を払って依頼してくるだろうか?しばらく頭の中でモヤモヤしていました。

ここで終わると「なら頼まなくっていいじゃん!」となってしまうので、
なぜウェブ制作会社に依頼するのか?について考えてみました。

ウェブ制作会社だからできること


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近年、ブログやSNSなどの普及によりインターネットでの情報発信がとても簡単になりました。バンドマンはYouTubeやニコニコ動画で演奏を配信し、イラストレーターはpixivで描いた絵を公開、いまこの記事を読んでくださっている方も「なう!(もう死語か…)」とつぶやいたことがあるかもしれません。
しかしそれは一方的な発信で終わっていませんか?伝えたい人にちゃんと届いていますか?
個人的なサイトやブログなら一方的な発信でも全然問題ありません。けれど企業のサイトで、自社をアピールして売り上げを伸ばしたい!という場合ならばより多くの人に伝わらなければいけませんよね。

ウェブ制作会社は、どうしたら多くの人に情報を伝えられるかを知っています。
例えばYahoo!で検索したとき検索結果の表示を上のほうにする、どう表現したら閲覧者にうまく伝えられるか、などなど。

そして見た目から感じる印象についての知識も持っています。
色や形から感じるイメージは強く、伝えたい情報とイメージがずれていると違和感を感じてしまいます。
例えば病院のサイト制作を受けたとしましょう。
病院は患者さんに安心感を得てもらいたいので、淡めの暖色を使って優しい雰囲気を演出することが多いと思います。
もしここでアメジストのような濃い紫を選んでしまったら?紫色からは上品さが連想出来ますが、時に冷たい印象も与えます。病院で冷たい印象を感じてしまうと患者さんは不安になってしまい、もうその病院には足を運ばないかもしれません…

このようにウェブ制作会社はホームページ上で第三者に上手く情報を伝える方法を知っているのです!!…格好良く書きましたが、それを仕事にしているので自然と身につく技術ですね。

ウェブ制作会社だけでいいサイトは作れません

上ではいろいろ書きましたが、ウェブ制作会社だけでサイトをつくることが出来ません。スタッフは総じてウェブの知識が豊富なのになぜでしょう?
それはお客様のお仕事に関する知識が無いからです。

「ホームページをリニューアルして!」と依頼を受けて納品したところ、
「綺麗になったけど、知りたい情報を見つけられない…」と閲覧者に言われた。
という話を聞いたことがあります。
これはお仕事内容を把握出来ないままリニューアルした結果だと思います。

お客様自身がサイト運営をしていると、配色や見た目は上手く出来ていないかもしれません。しかしその仕事のプロフェッショナルであるお客様が考えた文章やストーリー、世界観はなかなか真似できないものだったりします。

もしお客様の知識と、ウェブ制作会社の技術の力を合わせたとしたら…きっと良いウェブサイトが完成することでしょう!
そのためにお客様とウェブ制作会社は十分な打ち合わせが必要となってきます。
「2~3日で作って!」というのは難しいというわけですね…

というわけで、
双方の知識を活かし、良いウェブサイトを作りましょう!
という考えで、僕はサイト制作をしていこうと思います。


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1年ほど前に書いた文章。いま見直すと…

1年前はまだデザイン以外の勉強していない頃なので、デザイナー視点での考え方がまだ強いと思います。
しかし、いま読んでも考え方についてはほとんどズレを感じませんでした。以前からしっかり考える必要があったということになりますね。もっと早くからディレクションなどの勉強をしておけばと思いました。

ちなみに文章内の制作会社ですが、これは理想の会社像を描いたものです。なかなかうまくいきません(笑)
制作会社に出来ることは自信を持ってクライアントと接する
ことができるようにがんばろうと思っています。

AKIO KAI

からあげと温泉のまち、大分県出身大阪在住8年目。しがなくないデザイナーを目指してWeb、DTP、映像編集、3DCG、VRとかやってます。

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